不妊治療検査のスケジュール
月経周期と体温グラフから見る検査スケジュール表

月経周期3〜5日目:①ホルモン検査(基礎値)
ホルモン検査では、血液中の妊娠に関する以下のホルモンの検査を行います。
FSH
下垂体から分泌されるホルモンで、卵巣に作用して卵の入っている卵巣を発育させます。
LH
LHには成熟した卵を排卵させ、応対を形成させる作用があります。
E2
子宮内膜を厚くし、排卵前に子宮頸管粘膜を増加させます。
PRL
乳汁分泌ホルモンともいわれ、分娩後大量に分泌されます。非妊娠時に高くなると不妊の原因となります。
月経周期7〜11日目:②子宮卵管造影
HSG(子宮卵管造影)
卵管の通過性、卵管周囲の癒着、子宮腔の形などを判定します。
子宮内に小さな管を入れ、造影剤を注入しレントゲン撮影を行います。ご予約の上、空腹の状態でお越しください。
月経周期11〜16日目:③卵胞チェック、④性交後検査(フーナーテスト)
卵胞チェック
排卵の準備ができているかホルモンおよびエコー検査にて判定します。
診察前1時間に採血します。予約は来院できる時間の1時間後にしてください。
フーナーテスト
性交後、頸管粘液中の運動精子の数を検査します。性交後12時間以内に行います。
性交翌日の朝、来院してください。
月経周期20〜22日目:⑤黄体機能検査
黄体ホルモン(P4)
排卵した後の黄体から分泌されます。妊娠の維持に重要なホルモンで、排卵の良否の指標にもなります。
基礎体温が高温期になって7日目ごろ採血します。
月経周期と関連しない検査
感染症
ウイルス性肝炎、梅毒、風疹について、血液検査を行います。
甲状腺機能検査
甲状腺ホルモンは高くても、低くても不妊症となる可能性があります。
一般血液検査
貧血、肝機能、脂質代謝、腎昨日、糖尿病の有無などについて検査します。
子宮内膜症、クラミジア淋菌感染症
子宮内膜症やクラミジア感染症は卵管を痛め、不妊症の原因となります。子宮内膜症は血液マーカーであるCA125を、クラミジア感染は頸管粘液の菌体検査(PCR法)又は血液抗体を検査します。
排卵期以外の時期に行う検査
精液検査(男性不妊の検査)
4〜7日間の禁欲の後、自宅又は院内で採取していただきます。
自宅の場合は採取後2〜4時間以内に持参してください。
※排卵日(月経周期14日目)の前後2~3日は、フーナーテスト優先のため精液検査を避けさせていただきます。