不妊診療(検査と治療)の流れ
まずは現状を知ることから!
スクリーニング検査
治療に入る前に、まずは不妊の原因を突き止める必要があります。この不妊の原因になる要因を突き止める検査方法を「スクリーニング検査」と言います。スクリーニング検査には主に以下の方法を用います。
■超音波検査 ■血液検査 ■子宮卵管造影 ■子宮鏡 ■精液検査 ...など
不妊治療は簡便なタイミング法や、人工授精などの一般不妊治療と、体外受精・顕微授精などの高度な生殖補助医療(ART)に区別されます。このスクリーニング検査の結果により、どの方法がご夫婦にふさわしいのか、あるいは各治療法の成功率や必要とされる期間など具体的な予測値をご夫婦個別にお示しし、どの方法を選択するかご夫婦で検討していただきます。
一般的な産婦人科クリニックでは長年、簡便な方法から徐々に体外受精にステップアップする考えが採用されていますが、妊娠を希望されるご夫婦の年齢が比較的高い現在、当院では個別化治療を提案しています。特に2022年から体外受精にも保険適用がなされたため、全ての治療方法が選択しやすくなっています。
各治療方法について
一般不妊治療 タイミング法
タイミング指導:排卵の頃に卵胞の発育をチェックし、性交のタイミングを指導します
一般不妊治療 人工授精(AIH)
排卵時期直前に夫精液を処理をして子宮内腔に注入します
高度生殖補助医療(ART) 体外受精・顕微授精・凍結胚移植
体外受精
卵巣を排卵誘発剤で刺激して卵子を採取し、培養液中で受精させた受精卵(胚)を2~6日程培養して、子宮内へ移植、または凍結保存します(凍結した胚は別周期に融解の後、移植します)
顕微授精
顕微鏡下で、採取した卵子に精子を針で注入することで授精させる方法です。その他は体外受精(上記)と同様です。
凍結胚移植
事前に凍結した受精卵(胚)を融解し、周期を調節した子宮内膜へ移植する方法です。